7ARTSの解決策 解決策4
なぜ、9つのオファーをつくったのか
7ARTSの解決策・第4回。作品の購入だけでなく、壁画や広告、商品化など、作家に届く9種類の依頼をつくった理由をお話しします。

作品が売れるのを、待つだけになっていませんか
作品をつくり、展示をして、売れるのを待つ。作家の仕事は、それだけだと思っていないでしょうか。
売れない月が続くと、収入が途切れる。次の展示まで、何もできずに待つしかない。そんな声を、作家の方からよく聞きます。
けれど、作家の力が求められる場面は、作品の購入だけではありません。お店の壁に描く。企業の商品を一緒につくる。広告の絵を手がける。
ここで、ひとつ考えてみてください。あなたの力を求めている人は、作品を買いたい人だけでしょうか。
作品をつくる力は、さまざまな依頼に生かせます。その依頼が、作家に届く道があるかどうかが、分かれ目です。
売れるのを待つ時間は、作家にとって、いちばん心細い時間です。
作品をつくる力があるのに、それを生かす場が、展示と販売だけになっている。そんなもったいない状態の作家は、少なくないはずです。
作家の力が求められるのは、
購入だけではない。
あなたは、作品の購入以外に、どんな依頼なら受けてみたいですか。
売れるのを待つだけだと、どうなるか
芸団協が2025年に、芸術家などへ今の働き方を聞いた調査があります。
仕事や収入の変動が大きく、補償のない不安定な立場だと痛感している人は、おおよそ3人に1人でした。
作品が売れたときだけ収入がある形では、収入の波は大きくなります。待つ時間が長いほど、制作を続ける気力も削られていきます。
一方で、作家の力を借りたい人は、別の場所にいます。企業、お店、イベントの主催者。けれど、その人たちと作家がつながる道は、とても細いのです。
依頼したい人と、受けたい作家が出会えない。それは、どちらにとっても惜しいことです。
作品の購入は、作家の収入の大切な柱です。けれど、柱が1本だけでは、その柱が揺れたときに支えきれません。収入の柱を、もう1本、2本と増やしておきたいのです。
壁画の依頼が1件あれば、作品が売れない月も、制作を続けられます。依頼の仕事は、作家の暮らしを支える、もう1つの柱になります。
頼みたい人と、受けたい作家が、
まだ出会えていない。
なぜ、9つのオファーをつくったのか

7ARTSは、作家が輝く未来、創作活動に専念できる未来をつくりたいと考えています。そのためには、作品を売る道だけでなく、作家の力が生きる仕事の道も必要です。
そこで、作家に届く依頼を、9つの種類に分けて受け付ける仕組みをつくりました。それが「9つのオファー」です。
アートの購入、継続的なお仕事、レンタル展示、企業の販促品。空間に合わせた展示や壁画、グッズや商品化、イベントへの出演、広告やビジュアル。
そうした依頼が、7ARTS事務局を通して作家に届きます。
どの依頼を受けるかは、作家が選べます。受けたくない仕事を、無理に受ける必要はありません。
作家も、依頼する人も、作品を楽しむ人も、みんなが喜べる形にしたい。それが、7ARTSの考えです。
依頼の仕事は、作家の名前を知ってもらう機会にもなります。お店の壁画を見た人が、作家ページを訪ねてくる。そんな出会いも生まれます。
企業の商品に作品が使われれば、作品は、ギャラリーに来ない人の手元にも届きます。作家の力が、思いがけない場所で、新しいお客さんを連れてきてくれるのです。
作家の力が生きる道を、
9つ用意した。
数字で答え合わせ:依頼の仕事も、変わってきている
この考えを、数字で確かめます。芸団協が2025年に、2019年と比べた仕事の量を芸術家に聞いています。
依頼されて行う芸術の仕事は、「減った」が「増えた」より7.3ポイント多くなっていました。今までの依頼の道も、細り始めているのです。
「依頼の入口を増やせば、作家の力が生きる場面も増える」という考えは、一部当たりです。今までの依頼の道が細っていることは、数字で確かめられました。ただ、入口を増やせば依頼がどれだけ増えるかまでは、数字では分かりません。
それでも、入口が1つしかなければ、その入口が細ったときに、仕事も止まります。入口が9つあれば、どれかが細っても、別の入口から依頼が届く可能性があります。
作品の購入と、依頼の仕事。2つの道を持つことが、収入の波をならす一歩になります。
依頼の道が細っているからこそ、新しい依頼の入口を、作家の側でも用意しておく意味があります。
入口が9つあれば、
どれかが細っても止まらない。
9つのオファーで、できること

7ARTSに登録した作家は、マイページで「受けられるオファー」にチェックを入れます。チェックを入れた種類の依頼だけが、作家ページから届きます。
依頼は、7ARTS事務局を通して届きます。作家が知らない相手と、いきなり直接やりとりする必要はありません。
たとえば、お店から「この空間に合う一枚を」という相談が届く。企業から「ノベルティを、作家の絵で」という依頼が届く。作品の購入とは別の形で、作家の力が求められます。
ただ、依頼を受けるかどうか、どんな条件で受けるかを決めるのは、作家自身です。契約や権利のことで迷ったときは、弁護士など専門家に相談してください。
9つの中には、作品の使用を許可するだけの依頼もあります。新しく描かなくても、すでにある作品が、別の形で人に届くこともあるのです。
受ける依頼を選べるので、作家の考えに合わない仕事に振り回されることはありません。自分に合う依頼だけを、少しずつ増やしていけます。
どの依頼を受けるかは、
作家が選ぶ。
今日、ひとつだけやってみてください

作家の方へのページで、9つの依頼の種類を、ひと通り読んでみてください。
その中で、受けてみたいと思うものに、丸をつけます。1つでも、いくつでもかまいません。
最後に、マイページで、その依頼にチェックを入れてください。丸が1つつけば、作家の力が生きる入口が1つ増えます。
作品と新しい人が出会う場所を、一緒につくりませんか。7ARTSに作家として登録する
丸をつけた依頼が届いたら、作家の力が、作品の購入とは別の形で、誰かの役に立ちます。初めての依頼は、小さなものでかまいません。1つ受けてみることで、自分に合う依頼の形が見えてきます。
出典
- 7ARTSの機能の説明:7ARTS「作家の方へ」(https://www.7arts.jp/for-artists)
- 芸術家の働き方:公益社団法人日本芸能実演家団体協議会(芸団協)「芸術家のセーフティネットの構築に関する調査研究報告書」(2026年3月)



