
こんな悩みはありませんか
「無断転載やパクリをされても対処法が分からない」
知らないアカウントが、自分の作品の画像を載せている。名前も書かれず、まるで別の人の作品のように扱われている。
あるいは、構図も色づかいもよく似た作品が、別の作家の名前で売られている。偶然なのか、まねされたのか、見分けがつかない。
作家の方からも、こうした経験を聞くことがあります。怒りより先に、どうすればいいのか分からない戸惑いが来るといいます。
相手に連絡するべきか、黙っているべきか。誰に相談すればいいのかも分からず、時間だけが過ぎていく。
見つけたのが夜中なら、眠れないまま朝を迎えることもあります。作品が自分の手を離れていくような感覚は、作家にとって何よりつらいものです。
ここで、ひとつ考えてみてください。その日が来たとき、あなたの手元には、自分の作品だと示せるものがありますか。
備えは、
起きる前にしかできない。
あなたは、もしものときに何をするか、決めていますか。
備えがないままだと、どうなるか
まず、この悩みに関わる数字を探しました。作品が無断で使われた作家は、どれくらいいるのか。そのうち、解決できた人はどれくらいか。
調べましたが、全国の調査は見つかりませんでした。数字が無いので、ここでは作りません。
数字はなくても、放っておいたときに起きることは想像できます。1つは、作品の出どころが分からなくなることです。名前のない画像が広まると、誰の作品なのかが見えなくなります。
もう1つは、作家の気持ちが削られることです。見つけるたびに落ち込み、作品を載せるのが怖くなっていきます。
載せるのをやめれば、無断で使われる心配は減ります。けれど同時に、作品を見てもらう機会も失われてしまいます。
そして、いざ動こうとしたときに、自分の作品だと示す記録がない。いつ描いたのか、どこで最初に発表したのか。示せるものがなければ、話を進めるのは難しくなります。
無断で使われること自体は、作家の責任ではありません。ただ、備えがあるかどうかで、そのあとの動きやすさは大きく変わります。
備えのある作家は、
慌てずに動ける。
外から見てきた、わたしの感覚

わたしは法律の専門家ではありません。ここでは、外から作家の方を見てきた一人として、感じていることを書きます。
作家の方からよく聞く場面があります。無断で使われた画像を見つけ、夜中まで画面の前で悩み続ける。誰にも相談できず、一人で抱えこんでしまうのです。
外から見ていて思うのは、作家が自分のお客さんを持っているかどうかの大きさです。作品を買った人や応援している人は、本物がどれかを知っています。
作家とお客さんが直接つながっていれば、どうでしょう。出どころの分からない画像が出回っても、本物の作家のもとに人が集まります。
応援している人が「これは、あの作家の作品ではない」と教えてくれることもあります。一人で見張るより、ずっと心強いはずです。
これまでの売り方では、お客さんはギャラリーにつき、作家にはつきにくいところがありました。だからこそ、作家が自分でお客さんとつながる場所を持つ。それが、作品を守る力にもなるのかもしれません。
本物を知る人が、
作家のいちばんの味方。
数字で答え合わせ:作家その人を、選ぶ人
この感覚を、数字で間接的に確かめます。文化庁が、ふだん著作権を気にかけているかを聞いた調査です。
著作権を意識している人は39.8%。「好きなクリエーターを応援するために、著作権を大切にしている」人も12.9%いました。
少ない数ではありますが、作家その人を応援したくて買う人が、確かにいます。作品を集める人も、誰が描いたかを大切にしています。
「お客さんとのつながりが、作品を守る力になる」という感覚は、一部当たりです。作り手を応援したくて権利を大切にする人がいることは、数字で確かめられました。無断転載が減るかどうかまでは、数字がありません。
それでも、作家の名前と作品が、結びついて知られているとします。そうなれば、まねされた画像は「どこか違う」と気づかれます。本物を知る人が増えるほど、作品は守られやすくなります。
備えと、つながり。この2つがそろえば、もしものときにも、作家は落ち着いて次の一歩を選べます。
名前を覚えてもらうことは、作品を売るためだけでなく、作品を守るための土台にもなるのです。
名前と作品が結びつくほど、
本物は見分けられる。
7ARTSで、一緒にできること

先に、正直にお伝えします。この悩みに、7ARTSはまだ答えを持っていません。無断で使われた作品を見つける仕組みも、相手と話し合う仕組みも、7ARTSにはないからです。
そのうえで、作家が今日からできることがあります。まず、作品ごとに記録を残すことです。下絵や制作の途中の写真、完成した日付、初めて人に見せた場所などです。
無断で使われているのを見つけても、慌てて相手に連絡しないでください。先に、画面を写した画像と、そのページの住所、見つけた日を残します。
SNSなどには、無断転載を知らせる窓口が用意されていることが多くあります。使っている場所の決まりを確かめ、窓口から知らせるのも一つの方法です。
相手とのやり取りや、損害の話になりそうなときは、著作権に詳しい弁護士に相談してください。自分だけで判断せず、専門家と一緒に進めるのが安全です。
7arts.jpの作家ごとのページには、作家の名前と一緒に作品が載ります。それも、どの作品が誰のものかを示す場所の一つです。
慌てる前に、
まず記録を残す。
今日、ひとつだけやってみてください

いちばん大切にしている作品を、1点選んでみてください。
次に、その作品の下絵、描いている途中の写真、仕上げた日を集めてください。最初に発表した場所も書き添え、1つのフォルダにまとめます。
最後に、もしものときに相談する先を、メモに書いておいてください。使っている場所の知らせる窓口、著作権に詳しい弁護士の探し方。それだけで、いざというときの迷いが減ります。
備えは、作品を守るためだけのものではありません。記録がそろった日から、作品を見せる不安は少しずつ小さくなります。
1点が終わったら、次の作品も同じようにまとめてみてください。続けるほど、あなたの制作の歩みそのものが記録になります。
作品と新しい人が出会う場所を、一緒につくりませんか。7ARTSに作家として登録する
出典
- 鑑賞の状況:文化庁「文化に関する世論調査」報告書(2024年3月・全国18歳以上24,996人)



