
こんな悩みはありませんか
「信頼できる相談相手やメンター、マネージャーがいない」
作品のこと、値段のこと、展示のこと、次に何をすべきか。決めることは山ほどあるのに、聞ける人がいない。
描き上げた作品を前に、アトリエでひとり考え込む。「これでいいのか」と聞きたくても、聞ける相手が思い浮かばない。
何でも相談できる人がいたら、どれだけ楽だろう。SNSで作家どうしの交流を見るたびに、自分だけが取り残されている気がする。
家族や友人に話しても、作品や売り方の話までは分かってもらえない。結局、いつも自分ひとりで決めることになる。
ここで、ひとつ考えてみてください。あなたが相談したいのは、何についてですか。作品の中身か、売り方か、お金や契約のことか。
中身によって、相談すべき相手は変わります。1人の誰かに全部を頼もうとすると、その人はなかなか見つかりません。
聞きたいことが分かれば、
相手も見えてくる。
あなたは、何でも聞ける1人を、探し続けていませんか。
ひとりで決め続けると、どうなるか
調べたことを、先にお伝えします。相談相手やマネージャーがいる作家の割合を調べた、全国の調査は見つかりませんでした。数字が無いので、ここでは作りません。
そのかわり、ひとりで抱えがちな気持ちを調べた国の調査があります。作家に限った数字ではありません。

孤独を感じることが「しばしばある・常にある」人は4.9%でした。
「時々ある」の15.8%と「たまにある」の19.6%を合わせると、およそ4割になります。
誰にも相談せずに決め続ける作家は、その4割の中に入りやすいのではないでしょうか。
ひとりで決めると、それが正しかったかを確かめる方法がありません。迷う時間が長くなるほど、作品に向かう時間は短くなります。
決めかねているうちに、展示や公募の締め切りが過ぎてしまうこともあります。迷いが積み重なると、作家としての次の一歩まで止まってしまいます。
うまくいかなかったとき、何が悪かったのかを一緒に振り返る相手もいません。同じ迷いを、何度もくり返すことになります。
誰にも見せないまま描き続けると、自分の作品の良さにも気づきにくくなります。外の目に触れないことが、自信のなさにつながることもあります。
迷う時間は、
作る時間を静かに削る。
外から見てきた、わたしの感覚

わたしはアート業界の外の人間です。外から見ていて、ずっと気になっていたことがあります。
これまで作家は、ギャラリーや画商に作品を売ってもらってきました。ただ、ギャラリーや画商の数は限られていて、見られる作家の数も限られています。
だから、全員が頼れるわけではありません。取り扱ってもらえない作家は、売り方も、次の一歩も、ひとりで考えることになります。
一方で、新しい売り先をひらくのが得意な作家は、多くありません。苦手な方が多いのです。わたしは、その苦手な部分を支えていきたいと考えています。
相談相手がいないのは、作家の力が足りないからではありません。頼れる先の数が、そもそも足りていないのです。
ギャラリーも画商も、敵ではありません。作家も、ギャラリーも、作品を買う人も、みんなで良くなる形が一番です。
そのうえで、作家自身も、頼れる先を1つに絞らずに持っておく。それが、これからの作家に欠かせない備えになります。
頼れる先が限られるなら、
相談の道を増やしていく。
数字で答え合わせ:美術の作家は、ひとりで仕事をしている
「全員は頼れない」という感覚を、数字で確かめます。
芸術家などへの2万人の調査があります。
組織に入らず、全部ひとりで仕事をしている人は、美術・写真・デザインの分野で78.7%でした。
10人のうち8人近くが、事務所にもマネージャーにも頼らず、ひとりで決めているのです。
「全員は頼れない」という感覚は、当たりでした。美術の作家の多くは、もともと相談できる誰かを持たずに活動しています。
だから、相談先は1つでなくていいのです。作品の中身は作家仲間に、売り方は販売の場で、お金や契約は専門家に。中身ごとに相談先を分けて持てば、迷いは少しずつ減っていきます。
たとえば、値段は値段の目安と作家仲間に聞き、契約は専門家に聞く。そう決めておくだけで、迷ったときに足が止まりません。
相談先が分かれていれば、1人の答えに振り回されることもありません。いくつかの声を聞いたうえで、最後は自分で決められます。
1軒に頼るより、
相談の窓を何か所か。
7ARTSで、一緒にできること

先に、正直にお伝えします。この悩みに、7ARTSが答えられるのは一部です。作家一人ひとりにつくマネージャーやメンターの役は、今の7ARTSにはありません。
答えられるのは、ひとりで決めにくいことの一部を、確かめる手がかりの部分です。たとえば値段に迷ったときは、値段の目安を出す道具が使えます。
7arts.jpの作家ページに作品を載せておけば、サイトから購入やオファーが届きます。どの作品に声がかかったかは、市場からの答えとして、次の一歩を考える材料になります。
作品を部屋やお店に飾った姿を見せる仕組みもあります。どんな場面で映えるかを、自分の目で確かめる手がかりになります(解決策1 飾ってみて)。
福岡のギャラリーでは、店先で作家の作品を紹介しています。通りを行く人の反応も、作品を見直すきっかけになります。
お金や税金のことは税理士、契約や著作権のことは弁護士など、専門の相談先も持っておいてください。作品の中身については、同じ道を歩む作家仲間の声も大きな助けになります。
答えを待つより、
手がかりを集めにいく。
今日、ひとつだけやってみてください

今いちばん聞きたいことを、3つ書き出してください。きれいな文でなくてかまいません。頭に浮かんだ言葉のまま、まず紙に出してみてください。
次に、その3つを、作品の中身・売り方・お金や契約の3つに分けます。分けてみると、同じ相手に聞くべきでないことも見えてきます。
最後に、それぞれの相談先を1つずつ決めてください。作家仲間、販売の場、専門家。相談先が3つ決まれば、ひとりきりで迷う時間はぐっと短くなります。
相談先は、一度決めたら終わりではありません。聞いてみて合わなければ、別の人を探せばいい。そのくり返しで、あなたの相談の輪は育っていきます。
相談先が決まったら、1つだけでも今週中に聞いてみましょう。
作品と新しい人が出会う場所を、一緒につくりませんか。7ARTSに作家として登録する
出典
- 孤独感:内閣官房「人々のつながりに関する基礎調査(令和4年)」
- ひとりで仕事をしている人:「芸術家等のセーフティネットに関する2万人アンケート」文化芸術推進フォーラム・日本芸術文化振興会(2023年)



