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作家の悩み百選 No.024

評価がないと、作る意味が揺らぐ

「評価されないと、作る意味が分からなくなる」。評価がどこで生まれるのかを、来場者と買った理由の数字で考えます。

明るい窓辺のイーゼルに、描き上げた色彩豊かな作品が置かれている

こんな悩みはありませんか

「評価されないと、作る意味が分からなくなる」

公募に出しても、結果が出ない。展示をしても、感想がほとんど返ってこない。

何のために描いているのか、分からなくなる。好きで始めたはずなのに、筆を持つのが重くなっていく。

結果の知らせを待つ時間は、長く感じるものです。ほかの作家が受賞したと聞くたびに、自分だけが取り残されたように感じることもあるでしょう。

ここで、ひとつ考えてみてください。あなたが待っている「評価」は、誰からの評価ですか。

審査員の点数や、専門家の言葉だけが評価ではありません。作品を見た人の心が動いたことも、立派な評価です。

評価を気にするのは、それだけ作品を大切にしているからです。

心が動いた人の数も、
確かな評価になる。

あなたは、評価してくれる人に、作品を見てもらえていますか。

評価を待ち続けると、どうなるか

作品が評価される場の1つに、アートフェアがあります。来場者の数を見てみます。

アートフェア東京の来場者のグラフ。2019年60,717人、2024年55,015人、2026年56,938人

アートフェア東京の来場者は、2019年に60,717人。2024年は55,015人、2026年は56,938人でした。

国内でも大きな催しですが、見に来る人は2019年の数に戻っていません。アートの世界の中で作品を評価する目は、それほど多くないのです。

公募やギャラリーの評価も、限られた人の目で決まります。そこで選ばれなかったことが、作品の価値のすべてではありません。

評価の場が限られている中で、選ばれないことが続くのは、作家にとって珍しいことではありません。

展示の感想が返ってこないのも、見た人に響かなかったからとは限りません。感想を伝える方法が、見た人の手元に無かったのかもしれません。

それでも評価が返ってこない日が続くと、作品に向かう気力は少しずつ削られていきます。やがて、描かない理由のほうが増えてしまいます。

筆が止まれば、出せる作品の数も減ります。出せる数が減れば、評価される機会も減るという悪い流れが生まれます。

結果ばかりを見ていると、描くこと自体の楽しさを忘れてしまいます。

返事のない日が続くと、
筆はだんだん重くなる。

外から見てきた、わたしの感覚

明るい白い壁の展示室で、1点の作品の前に立ち止まる人の後ろ姿
評判を知らなくても、心は動く(イメージ)

わたしは、50歳を過ぎて初めてアートを買いました。

それまで、アートにそれほど興味はありませんでした。誰かの評価を確かめてから選んだのではなく、一目惚れの衝動買いでした。

本物の作品の前に立ったとき、その力に心をつかまれたのです。

あとから、なぜ買ったのかを自分に問いかけました。答えは、原画の力でした。わたしにとっては、それが何よりの評価でした。

外から見ていて思うのは、一般の人がアートに出会う場所が、とても限られていることです。作家の友達がいたり、アートの世界にいたりしなければ、触れる機会がありません。

ひと握りの人の目だけで、作品の価値を決めるのはもったいない。広い市場には、作品を評価してくれる目がたくさんあるはずです。

作品を見る場所が一般の人の近くに増えれば、評価する目もそれだけ増えていきます。

出会う人が増えれば、心を動かされる人も増えます。評価は、作品が人に出会った先で生まれるのだと思います。

評価は、
出会った先で生まれる。

数字で答え合わせ:報われるまで、平均9.9年

この感覚を、数字で確かめます。芸団協が2025年に、芸術家の働き方を調べた報告書があります。

活動を始めてから報酬を得られるようになるまで、芸術家は平均9.9年かかっていました。

評価がお金という形で返ってくるまでに、10年近くかかる。それが、多くの芸術家の歩んできた道です。

評価が返ってこない時期が長いのは、あなただけではありません。むしろ、それが当たり前の長さなのです。

感想を言ってくれた人、作品を気に入ってくれた人。その1人ひとりが、あなたの作品の評価者です。

「評価が返ってこないのは、まだ出会いが足りないから」という感覚は、一部当たりです。評価が返るまで長い時間がかかることは、数字で確かめられました。ただ、出会いの数がその時間を縮めるかどうかは、数字では分かりません。

見てくれる人が増えれば、感想が届き、買ってくれる人が現れます。その1つ1つが、描き続ける意味を思い出させてくれます。

公募の結果も大切です。ただ、それだけを物差しにせず、見た人の声という物差しも持っておくと、心は揺れにくくなります。

評価されない時期は、作品が出会いを待っている時期とも言えます。

見る人が増えるほど、
描く意味が戻ってくる。

7ARTSで、一緒にできること

明るい木の机の上のノートパソコンに、色のある作品の画像が映っている手元
サイトを見た人が、作品を選ぶ(イメージ)

先に、正直にお伝えします。この悩みに、7ARTSが答えられるのは一部です。

7ARTSが、作品の評価を約束することはできません。一緒にできるのは、心が動く人と作品が出会う機会を増やすことです。

7arts.jpには、作家ごとのページがあります。作品を見た人から、サイトを通して購入やオファーが届きます。

作品ページは、展示が終わったあとも残ります。会場で作品を見た人が、あとからページを訪れ、購入やオファーで気持ちを届けてくれることもあります。

オファーは9種類あり、作家が「受けられる」と選んだものだけが届きます。届いた1件は、誰かがあなたの作品を選んだ証です。

選ばれた1件が届くと、作る意味がもう一度見えてきます。

サイトは5か国語で表示できます。日本で制作を続けながら、海外の人にも作品を見てもらえます(解決策2 外国語表示)。

評価を待つより、評価してくれる人に会いに行く。そのための場所を、一緒に広げていきましょう。

作品が人に届く道を増やせば、評価が返ってくる機会も増えていきます。

出会いの数を、
一緒に増やしていく。

今日、ひとつだけやってみてください

今日、作家がやることの流れの表。うれしかった言葉を書き出す、評価してほしい人を1人決める、その人がいる場所に1点出す
今日、作家がやること

これまでに作品について言われた、うれしかった言葉を書き出してみてください。小さな一言でかまいません。

次に、本当に評価してほしい人を1人決めます。審査員ですか。それとも、作品を飾ってくれる誰かですか。

評価してほしい人が決まると、作品を出す場所も自然と決まってきます。

最後に、その人がいる場所へ、作品を1点出してみてください。評価してほしい人の前に作品を置いた日から、作る意味は戻ってきます。

書き出した言葉は、目に入る所に貼っておいてください。描く手が重くなったとき、作る意味を思い出させてくれます。

作品と新しい人が出会う場所を、一緒につくりませんか。7ARTSに作家として登録する

出典

  • アートフェア東京の来場者:アートフェア東京の発表(2019年・2024年)、報道(2026年)
  • 芸術家の働き方:公益社団法人日本芸能実演家団体協議会(芸団協)「芸術家のセーフティネットの構築に関する調査研究報告書」(2026年3月)